高校生が声優を目指すには「声優の専門学校に進学する」「声優養成所に通う」のが一般的です。未経験から声優を目指したい場合、高校卒業後に声優の専門学校に進学するのがおすすめです。演技経験がある方は、高校に通いながら声優養成所に通うのが声優になるための最短ルートです。
高校在学中に少しでも声優スキルを身に着けたい場合は「声優スクール(ボイストレーニング)に通う」ことをおすすめします。未経験でもボイストレーニングは受けられるため、実際にプロの声優のレッスンを体験してみると良いでしょう。
また、大学に進学したい場合は「声優学科がある大学に進学する」という選択肢もあります。
ここでは、高校生が声優になるまでの進路について解説します。
高校生が声優を目指す場合の進路選び
高校生で声優になりたい場合、進路選びとして下記の3通りがあります。
- 高校卒業後に声優の専門学校に進学する
- 高校に通いながら声優養成所に通う
- 大学に進学して声優スキルを学ぶ
高校卒業後に声優の専門学校に進学する場合、高校生のうちは学業に専念できます。専門学校に通い始めてからはレッスンに集中でき、声優スキルを身につけられます。また、未経験でもゼロから声優スキルを学べるメリットもあります。
声優養成所は高校に通いながらでも通えるため、早い段階で声優スキルを身につけられます。声優業界は年齢が若い方が成功しやすいため、高校生のうちから周りの人と差を付けられるメリットがあります。
大学に進学して声優を目指したい方は、「声優学科」がある大学や短大に進学するという選択肢もあります。ただし、声優学科がある大学は全国に約12校しか存在しないため、基本的には声優の専門学校や養成所で学ぶ進路をおすすめします。
高校卒業後に声優の専門学校に進学する
高校生が声優を目指す場合、専門学校に進学するのが最もおすすめです。声優の専門学校はプロの声優講師からレッスンを受けられ、未経験からでもゼロからしっかり教えてくれます。
声優の専門学校では、ボイストレーニング、演技の基礎、発声の基礎、アフレコ演習など、声優としての必要な技術を幅広く身につけられます。
また、声優の専門学校は声優事務所と提携しているため、専門学校からの推薦で声優事務所の所属オーディションに参加できる場合もあります。専門学校卒業後、更に演技を学びたい場合は声優養成所に通うという進路を選択することもできます。
「高校生のうちはしっかり勉強してほしい」と考えるご両親も多いため、専門学校への進学はご両親の同意も得られやすいでしょう。
高校に通いながら声優養成所に通う
声優養成所は高校生でも通うことができ、早い段階から演技力や声優スキルを身につけられます。ただし、声優養成所に入るには「入所オーディション」に合格する必要があり、年齢制限や演技経験などの条件が設定されている場合もあります。
「演劇部に所属していた」「劇団に所属していた」などの演技経験があれば、高校に通いながら養成所に通うか検討すると良いでしょう。
声優養成所の代表例
- 日本ナレーション演技研究所(日ナレ)
- プロダクション・エース演技研究所
- 青二塾
大学に進学して声優スキルを学ぶ
一部の大学や短大には「声優学科」があり、大学で声優スキルを身につけることができます。ただし、声優学科がある大学はとても少なく、どうしても大学で声優スキルを学びたいという特別な理由がなければ大学で声優スキルを学ぶのはおすすめしません。
「高校卒業後は大学に通いたいけど、声優も目指したい」という場合は、大学を卒業してから専門学校に通うことも可能です。または、大学在学中に声優養成所に通うのも良いでしょう。
声優スクールに通う
声優スクールでは、単発や週1回などでレッスンを受けられます。声優としてのトレーニングを体験したい方、高校在学中に少しでも声優スキルを学びたい方は声優スクールに通ってみることをおすすめします。
声優スクールは1回あたり約5,000円でレッスンを受けられるため、未経験の方の体験としてもおすすめできます。
有名な声優スクールの一例として「アバロン・ミュージック・スクール」などがあります。
独学で声優になるのは難しい
独学で声優を目指すのはとても難しいです。声優事務所に所属してプロの声優になれるのは約1%~3%と言われていて、高校生が独学で学んで声優になるのは基本的に無理だと言って良いでしょう。
声優の専門学校や声優養成所でしっかりとプロの講師から技術を学び、声優になるための努力を欠かさないのが声優になるための近道です。
声優になるまでの費用を考えておく
専門学校や声優養成所に通うには学費が必要になるため、声優になるまでにかかる費用を把握しておきましょう。
具体的にかかる学費は、声優の専門学校に2年間通うと約260万円かかります。声優養成所に2年間通う場合は約75万円かかります。
声優になるための費用は「声優になるにはいくらお金がかかる?」のページで詳しく解説しています。
奨学金を利用する
専門学校や養成所に通う費用を用意するのが難しい場合、奨学金を利用することを検討すると良いでしょう。
ほとんどの専門学校では、「国の教育ローン」「学費免除制度」「学校独自の奨学金制度」などが用意されています。利用可能な奨学金制度は専門学校のパンフレットに記載されているため、資料請求してみることをおすすめします。
アルバイトでお金を貯める
高校在学中にアルバイトが可能であれば、進学後の学費負担を減らすためにアルバイトでお金を貯めておくのも良いでしょう。また、専門学校に通いながらアルバイトをする方も多いため、高校在学中の貯蓄と専門学校でのアルバイト代で学費を支払う方もいます。
また、高校在学中のアルバイト代で声優スクールの単発ボイストレーニングを受けてみるのも良いでしょう。声優になるためのトレーニングを体験でき、演技や発声などのアドバイスを受けることもできます。
高校在学中でも声優になれる?
高校在学中でも高い声優スキルがあれば声優として活動することも可能です。実際に高校生声優として活躍されていた例として「進藤あまねさん」や「武内駿輔さん」などがいます。
また、声優事務所に所属できるほどのスキルがない場合でも、個人声優として仕事を受注することもできます。既に声優スキルに自身がある場合は、個人声優として経験や実績を積むのも良いでしょう。
声優オーディションを受ける
高校生でも一般公募のアニメ声優オーディションや、声優事務所の所属オーディションに応募することは可能です。ただし、「プロ声優並みのスキルがある」という方でなければ、オーディションに合格するのは難しいでしょう。
個人声優として仕事を受ける
声優養成所や声優スクールに通って声優としてのスキルがあれば、高校生でも個人声優として仕事を受けることは可能です。
- 音声依頼サイト「iikoe」
- スキル販売サイト「ココナラ」
- Twitter(X)などで声優に募集に応募してみる
地方在住の高校生が声優を目指すには?
地方在住の高校生が声優を目指す場合、将来的には東京へ移住することをおすすめします。特にアニメやゲーム声優の仕事は東京に集中していて、声優になれたとしても地方で仕事を受けるのは難しいからです。
ただし、ナレーションやラジオMCなどであれば、大阪、福岡、名古屋などの都市でもある程度は仕事を貰える場合もあるでしょう。
高校在学中に身につけたい声優スキル
高校在学中に声優としての能力を高めたい方は、主に下記のトレーニングをおすすめします。
- 体力づくり
- 発声練習
- 腹式呼吸
- 滑舌の練習(早口言葉)
- 演技練習(アニメ声優の演技から学ぶ)
高校生で声優を目指し始めるのは遅くはない
高校生で声優を目指し始めるのは遅いと考えている方も多いですが、高校生の頃から声優スキルを身に着けてプロ声優になった方もたくさんいます。
また、20代や社会人になってから声優を目指し始める方もいるため、高校生から声優を目指し始めるのは遅くないです。むしろ高校生が声優になりたいと感じるのであれば、声優を目指してチャレンジしてみてほしいと思います。