声優オーディションの自己PR例文と、自己PR文の書き方

声優オーディションでは自己PRの時間があり、自己PRの内容で合否が決まると言っても過言ではありません。声優としての演技だけではなく、歌やダンスなどの特技を披露できる貴重な機会なので、しっかり準備して備えておきましょう。

ここでは、30秒程度で話せる自己PRの例文を紹介して、自己PR文の書き方と、魅力的な自己PRにするためのポイントを解説します。

声優オーディションの自己PR例文

声優オーディションの自己PR例文を紹介します。

歌が得意な場合の自己PR例文

私は昔から歌うのが大好きで、中学生以降は週に3回カラオケに通って歌の練習をしていました。18歳の頃から人前に立つ練習のため、週1回の路上ライブをするようになり、応援してくれるファンが少しずつ増えていきTwitterのフォロワー数は1万人になりました。

特に感情的な表現ができる曲が得意で、歌を聞いてくれる人の心を動かせます。私の路上ライブ動画がYouTubeで10万再生された曲を歌いたいと思います。

自分の実績と価値を審査員に正しく伝えるため、できるだけ数字を使って自己PRしましょう。路上ライブのエピソードを伝えることで「人前でパフォーマンスができること」を伝えています。また、「Twitterのフォロワー数」を伝えることで、すでにファンがいることも伝えています。

声をアピールする自己PR例文

私は少し高めの声質で、聞き取りやすく、聞き手の印象に残りやすいナレーションが得意です。私は1,000種類以上のプロのナレーターのCMや商品紹介映像を何度も見返して、どのようなポイントで聞き手に印象を残しているのか研究しました。

自分が得意な高音域のナレーションは得意ですが、中低音はまだ練習中です。将来的には、幅広い音域の声で活躍できる声優を目指したいです。自信のあるナレーションを30秒ほど実演したいと思います。

プロの声を研究して、努力できる性格を伝えている自己PR文です。また、自分の何が得意で、将来はどのようになりたいのか伝えています。

読書が趣味の自己PR例文

私は読書が趣味で、1年間に100冊の本を読みます。特にライトノベルが好きで、シーンによってキャラクターがどのような感情を抱いているか常に考えて読書しています。読書を通じて、このキャラクターはどのような言い方をするか、他の感情だったらどんな表現をするか考えて実践しているので、感情表現の演技には自信があります。キャラクターの感情表現を自己PRとして、ここで実践してみたいと思います。

自分の趣味を声優という仕事や日々の練習に繋げていることを伝える自己PR文です。自分が演技の中で特に得意なのは何なのか、具体的に感情表現が得意と表現できています。

セルフプロデュース能力や営業力の自己PR例文

私はセルフプロデュース能力、自分を売り込む能力に自信があります。ココナラやiikoeというWebサービスで業務委託の声優として2年間活動して、合計100件の依頼をいただきました。これまでSNSで毎日発信して、多くの人に自分の声を売り込んできました。

お仕事をいただく中で「収録の対応が早い」「キャラクターのイメージ通り」などの評価を頂いています。これまでの仕事の繋がりと、セルフプロデュース能力を活かして、声優として活動の幅を広げる努力をしていきたいと思っています。

自身のセルフプロデュース能力を売り込む例です。声優として積極的な活動ができる印象を与えられます。これに加えて、自信のあるキャラクターの声などを実演すると良いでしょう。

自己PR文の書き方

自己PR文を書くときには下記を取り入れて、自分が現在持っている能力と、これからの夢や目標に向かってどのように成長したいかPRできると良いです。

  • 特技
  • 経験、実績
  • 積極性と行動力を伝える
  • 夢、目標、将来像
  • 事務所が採用するメリット

特技は1つだけ自身があるものを伝える

特技は本当に自信がある特技を1つだけ伝えるのが良いです。複数の特技を伝えると、「この人が本当にアピールしたいのは何か?」と思われ、伝わりにくいからです。

また、歌やダンスなど、多くの応募者が披露する特技は避けた方が良いでしょう。誰よりも上手く実演できるなら良いですが、実力が微妙だと審査員の印象に残らなくなります。

経験、実績は数字を使って具体的に伝える

これまでの経験と実績は具体的に伝えましょう。経験は具体的にどんな体験をしたか、実績どんなことを成し遂げてきたか数字などを使って説明すると説得力がある自己PRになります。

積極性と行動力を伝える

声優として活動する上で、積極性や行動力はアピールポイントになります。事務所に所属した後にも、自分から積極的に仕事を取りにいけるような行動力をアピールしましょう。

夢、目標、将来像

声優としての将来の夢や目標を伝えて、そのためにどのように活動したいか道筋を立てて伝えましょう。どれだけ自分の将来を考えて、そのために努力できるかを伝えられると評価されるでしょう。

具体的には、声優としてどんな役をしたい、どんな声優を目指したい、視聴者にどんな印象を与えられる声優になりたいかを考えて、そこから逆算して将来を考えると良いでしょう。

事務所が採用するメリットを伝える

事務所が声優として採用した場合のメリットを伝えることで、所属した後に活躍するイメージを想像してもらいましょう。ただし、直接「私を採用するとこのようなメリットがあります」と伝えるのは、おこがましいと思われるためNGです。

たとえば、下記のように間接的に採用するメリットを伝えると良いでしょう。

  • 「私の声は明るく聞きやすい声なのでナレーションに向いています。」
  • 「私は渋い声を幅広く出せます。」
  • 「学校や養成所の先生にはモブの声が上手だと褒められました。」
  • 「喉のケアを毎日しっかり行っていて、数年は喉を痛めたことがありません。」

魅力的な自己PRするポイント

魅力的な自己PRをするポイントを解説します。

自己紹介にならないようにする

自己PRは自分の良いところをアピールする時間です。自分が誰で、どんな人物なのかを話す自己紹介が多くなってしまうと、アピールが弱くなってしまうので極力減らしましょう。

自己紹介にならないように、自分の強みをできるだけ多く伝えられる準備をしておくと良いです。

声優に関係することだけ話す

声優に関係がないこと、オーディションに関係がないことは、審査員は興味がありません。自己PRを有意義な時間にするために、相手にとって重要な情報だけを伝えることが大切です。

対面オーディションではその場で特技を実演する

対面オーディションでは、その場で特技を実演しましょう。「歌が得意です」「ナレーションが得意です」のように、言葉だけで伝われないことは魅力が伝わる実演が大切になります。

また、実演する際、他の応募者と同じような内容にならないようにしましょう。高い声で歌えるなら「高音域が魅力的に伝わる歌を歌う」、ナレーションが得意なら「他の応募者が実演するのは難しいナレーション、専門知識が必要なナレーション」などを実演すると良いでしょう。

本当に自信があるアピールポイントだけ伝える

オーディションでは多数の応募者がいるため、極端に優れた特技、経験、アピールでなければ審査員から評価してもらえません。自分が本当にアピールできるのは何なのかしっかり考えた上で、自己PRで話す内容を決めましょう。

この記事を書いた人
小春ゆう

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