声優を目指している人が声優になれる確率は1%~3%と言われています。根拠として言われているのは下記のようなデータで、いずれも競争率が高いことがわかります。
- 声優志望者は30万人、そのうち事務所に所属できる人は1万人(約3%)
- 声優の専門学校の100人中、事務所に所属できた人は1人~3人(1%~3%)
- 声優養成所は1万人の生徒がいて、事務所に所属できた人は35人(3.5%)
また、声優事務所に所属しても、声優の仕事だけで生活できる人は約3%と言われています。
- 事務所所属の声優は1万人、そのうち声優の仕事だけで生活できる人は300人(約3%)
- 事務所所属の声優1万人のうち、人気声優として活躍できるのは約50人(0.5%)
声優事務所に所属してアニメ声優として活躍するのはとても難しいです。しかし、事務所に所属できなくても、フリー声優として仕事したり、YouTubeで活動したり、ラジオパーソナリティとして仕事したりなどを含めると、声を使ったお仕事で生活できている人は実際もっと多いと言えるでしょう。
ここでは、声優事務所のオーディションに合格して所属できる確率や、アニメ声優として活躍できる確率などを解説します。
声優事務所に所属できる確率
声優の専門学校や養成所を卒業して、声優事務所に所属できる人は100人中1人~3人くらいなので、事務所所属できる確率は約3%です。
ただし、残りの97%が声優になれなかったわけではありません。1人の志願者が複数の声優事務所のオーディションを受けるのは当然なので、実際には5%~10%くらいは声優事務所やプロダクションに所属できていると考えられます。
オーディションの合格率だけで言うと、声優事務所は大手ほどオーディション審査が厳しいため、大手だとオーディション合格率1%未満になる場合もあります。逆に地方の声優事務所など小規模な事務所では、オーディション合格率は高くなり5%~10%程度です。
もちろん、10%という数字でも確率は低いですが、一般的に言われている「声優になるのは難しい」と言われている確率よりも、実際はもう少し合格率は高いと言えます。
アニメ声優になれる確率
アニメ声優になれる確率は、声優として仕事ができている人の人数と同じ程度の人数だと言えるでしょう。つまり、事務所に所属している1万人のうち、人気声優として活躍できている300人、つまり事務所所属の声優のうち約3%程度です。
- これから声優を目指す人:30万人のうちの300人なので0.001%
- すでに事務所所属の声優の人:1万人のうちの300人なので3%
アニメ声優になるには声優事務所に所属して、所属事務所へのオファーやアニメ配役オーディションに合格することで配役を獲得できます。所属事務所で実力が認められて、なおかつアニメ制作会社や音響制作会社からも認められた人のみがアニメ声優として活躍できます。
努力し続けられる人だけがアニメ声優として活躍する
声優になれる人の特徴は「前向きに努力し続けられる人」「めげずに頑張れる意志が強い人」です。アニメ声優として活躍しているになっている人は、全員が努力を続けて成功しています。
鬼滅の刃の「竈門炭治郎」役などを務める大人気声優の花江夏樹さんは、過去に取材などで下記のような発言をしています。
- 「高校生活と並行して自分の声を仕事にするための準備を始めた」
- 「不安を感じる前にとにかく行動してみよう」
- 「僕自身がどうしようもなく緊張する時は、自分の中で練習や準備が足りないと自覚している時」
花江夏樹さんの発言からは「行動力」「努力」「前向きさ」が伝わってきます。上記のようなマインドで取り組める人が、人気声優として活躍できるのでしょう。
声優事務所によって求める人材は異なる
声優事務所のオーディション合格率が低い理由は、声優事務所によって求める人材が異なるからです。声優事務所によっては「10代の声優を採用したい」「ナレーションが上手な人」「トークが上手な人」など、求める人材が異なるため、声優事務所によって審査基準が変わります。
そのため、声優事務所のオーディションに合格できなくても、複数の声優事務所のオーディションを受けて審査通過して所属となる人もいます。声優として成功するには、数字の合格率はあくまでも目安として、努力や行動を怠らないことが大切です。
声優の男女比率
声優事務所に所属している声優の約60%が女性、約40%が男性です。数字だけ見ると女性の方が割合は多いですが、女性の方が合格しやすいわけではありません。
声優を目指している人数は女性の方が多く、必然的に事務所が採用する性別は女性の方が多くなっています。
また、声優業界、声優事務所では「渋い声を出せる男性声優を採用したいけど良い人がいない」とよく言われます。声優事務所としては男性を採用したいと考えていますが、採用したいと思える実力がある男性声優が少なく、需要と供給が常に釣り合っていない状況です。
つまり、渋い声を出せる男性声優の方は、声優として活躍できるチャンスが常にあると言えます。声優事務所が求めている人材や能力を意識することで、オーディションの合格率は高くなるでしょう。